2003.12.17 Wed

湯気の向こう


最近めっきり寒くなってきましたねぇ
僕は非常に寒がりであり、それ故僕が冬が苦手であると言う事は
最早言わずもがな当然のようにみなさんも承知の事と存じ上げ候(?)
こう寒いとアレですね、何か温かい物を食したくなるのは当然であり必然
人が火を起こす事を覚えてからウン世紀、DNAの奥深くへと刷り込まれている
最早本能であると言っても過言ではないわけであったりする
んじゃないかな?(なぜか弱気)

というわけで我輩はらーめん屋へと突入 ガラッ
「味噌バタコーン1つ」と店のおやじに告げたわけである
味噌バタコーンとは味噌らーめんにバター1欠けらと
コーンをどさっと盛りに盛りまくった
説明の全く必要のないそのままならーめんなわけであり、味的には
味噌の甘さ+バターの甘さ+コーンの甘さ=甘い!!!らーめんである
なぜか北海道と言えばコレとか思われてるようであったりなかったりする
ようならーめんでありますか?違いますか?そうですか

生粋の道産子である我輩に言わせるとこのらーめんは滅多に食べないものであり
地元北海道の友人らとらーめん屋に行き「味噌バタコーン1つ」というと「邪道!」
と即座に返ってくるようならーめんであったりなかったりするようなしないような

僕の出身は札幌周辺(あくまで周辺であり札幌ではない)
というのは周知の事であるわけですが
僕らの中で北海道らーめんと言えば札幌らーめんであり
札幌らーめんと言えばこれ即ち、味噌らーめんであります!!
ノーマルな味噌らーめん!味噌らーめんをどうか宜しく!
我らが味噌らーめんにあなたの清きいppy(略

そしてあれは真っ白な雪の降り積もる冬真っ只中
友人と車を走らせ入った一軒のらーめん屋、あれは・・・

<回想>
カラカラカラ カラカラパタン ギシッ 「味噌らーめん2つ」

待つ事数分・・・

「味噌らーめん2丁、お待ち同様です」 トンッ
店内は暖かいにも関わらず真っ白な湯気が立ち上り、味噌の甘い香りがする
具は刻みねぎとメンマ、ちぢれ太麺の上には大盛りのもやしが
それはもうこれでもかというくらいのっており麺が見えない程だ

まずは蓮華でスープを1口啜る ズズーッ
甘い、味噌の甘さが口いっぱいに広がる、正直「あまっ!」と叫びたくなるくらい
普通の味噌らーめんより遥かに甘い気がする
が、すぅーっと甘みが引いたと思ったら最後に残るピリッした辛み
これが何とも後を引く味で堪らなくなる

そのまま ズゾゾーッ と麺を啜りはじめる、止まらない、ちぢれ麺がスープと良く絡み
太麺の歯ごたえが気持ちよく、スープと一緒に喉を流れて良く

トンッ 「ふぅーっ」と一息、気付けば全てを平らげ
どんぶりにはスープの一滴すら残っていない
暑い、体はすっかり暖められ汗すらかいている
外は真っ白な雪が降っている、このまま外に出たら風邪を引くかな?
などと思いながら勘定を済ませ戸を ガラッ ヒューッ
一歩外に出ると冷たい風が、しかし寒くはなくむしろ心地良く感じるくらいだ
本当に体の芯から暖まっているのを感じながら
僕らはまた車に乗り込み家路に着く・・・
</回想>

あのらーめんは美味かったなぁ、僕の人生の中でトップ3に入るらーめん
いや1位と言えるかもしれない美味さだったなぁ
東京に出てきてからは、たまに実家に戻っても行く機会がなくて行っていない
あの店は今もまだ多くの人に温もりと幸せを与えているのだろうか

いつかみんなにも食べさせてあげたいなぁ